2010年9月27日月曜日

London, September (2)


Continuing some aspect of gated community. Most of buildings in London are gated and the reason is obviously for security. Most windows at the ground level are iron-barred. When I started working at the architectural office, my boss said ‘this house does not work in London’ when I made a scheme of a house with bedrooms on the ground floor. It seems natural here to have bedrooms at upper levels where are more secured.
However if we go outside of the city for just 30 min by train, we can see peaceful British suburbs where there is no gate nor grilled window. The ideal life for British people seems that working and playing hard in the city when they are young, then spend quiet and calm time at suburbs.


ゲーテッドな街の構成の話が出たので、それに関連して。ロンドンも市街は完全にゲーテッドな建物ばかりで、それは主に防犯上の理由だ。地上階の窓は大抵鉄格子で覆われている。事務所に来て最初の頃、一階に寝室を配する設計をしたら、ボスに「こんなの駄目だよ」と言われた。寝室は安全な2階以上に配すというのが当たり前の感覚のようだ。
しかし電車で30分も郊外に出ると、非常に長閑なイギリスらしい家々が立ち並ぶ風景に出会える。ここには柵もゲートも鉄格子もない。若いうちは都市部でバリバリ働き・遊び、年老いてからは安全な郊外で静かに過ごすというのがイギリス人の理想のようだ。

(September 2010, London by Hiroshi Takeyama)

2010年9月22日水曜日

Beijing, September (2)


北京では塀に囲まれた集合住宅をよく目にする。塀に囲まれていない場合は、一階は生活用品店や飲食店、煙草屋、散髪屋、成人保健(adult shop)等で構成されている。四合院か城郭都市の流れからか、目に見えてゲーテッドコミュニティを反映したつくりになっている。それでいて閉鎖的な雰囲気を感じないのは、住宅の構成とは別の理由(中国人はオープンな気質?)か、僕が全くのよそ者だからか、ただ鈍感なのか。いずれにせよ、構成とそこに漂う空気は別物なのかもしれないことを感じ始めている。

(September 2010, Beijing by Taketo Nagaoka)

2010年9月19日日曜日

Riga, September (1)


ラトビアの首都Rigaに行ってきた。東欧はプラハ以来二回目だが、東欧の街には特有の寂しさが感じられる。不均一な石畳と剥がれかけのペンキというのがまず目に付くが、そのようなフィジカルな特徴では説明しきれない虚無感が漂っている。華やかであった中近世の栄光が、亡霊のように街にとりついているかのようだ。

(September 2010, Riga by Hiroshi Takeyama)

2010年9月14日火曜日

Beijing, September (1)



「九号温泉」の看板の手前まで続く建材市場の石材区。他には木材やサッシュ、ドアハンドル、工具などが手に入る。建材市場には、設計に携わる人間に限らず、マンションを購入した夫婦らも内装材を調達しに来る。数学や物理と同様に建築は全ての人間が関係者である。建築をつくることに直接関われる場所が市内に幾つもあるのは興味深い。とは言え、ここで夫婦らが見ていたのは、建築というよりはIKEAで扱われる家具のように彩りを添えるもの。僕たちはこの日、都市に彩りを添える外装材の検討をしていた。

(September 2010, Beijing by Taketo Nagaoka)